昨年の夏、突如電話が鳴りました。
電話に出て話を聞いてみると、高速道路上(出先の遠方)でタイヤがバーストしスリップして事故を起こしてしまったと。
怪我もなく、自損事故で他車を巻き込まなかったのが不幸中の幸いでした。
しかし話によると車は自走などはとてもできず、そのままレッカーで入庫したいとの旨。
状況がつかめなかったのですが、とりあえず車両を持って来るというので到着を待っていました。
そのときの画像がこちら。
※掲載にあたり、オーナーさんより許可を戴いておりますので、ありのままを掲載しております。
到着時はエンジンもかからず(クランクがまわらない?)、セルモーターがウンともスンとも言いませんでした。
最悪の状況もシナリオの一つとして頭をよぎりました。(まさかエンジンも駄目とか・・・?)
このときはオーナーさんは車とともには来られなかったので、改めて打ち合わせをしたいとの事で、当方でもある程度の状況判断と、できうる限りの見積もりをだしてみますとお伝えしました。 正直、ココまでの状況ですと全損だろう・・・と私は思っていました。 このときまでは・・・。


後日、オーナーさんが直接見えられ、車の今後についてもお話をさせていただきました。
この状況から、私は当然箱替え(車を別の物に乗り換えて、移植できる部品を引っ越す)だろうと思っていましたが、その予想に反して、オーナーさんは、
「ただでさえ球数の少ないFTOで、5速マニュアルのマイベック車でサイルーフ付きだと、もう次に巡り会えるかどうかも分からないので、直せる物ならなんとか直したい!」との熱烈なご意見を戴きましたので、それならば!とフレーム修正を担当している知り合いの板金屋さんと打ち合わせる段取りになりました。 正直これをなおすとすると、別で中古車があった場合の箱替えよりも高くなってしまうおそれが十分にあり得るとのことでした。(当然そうだとおもいます) しかし、諦めず、なんとか直したいとの事なので、なんとか現実的な金額と内容でできるように数回話をしました。 で結果、やってみよう!となり、後日知り合いの板金屋さんにドック入りを果たしたのです。

おおよそは外見からは判断していましたが、潰れた補記類等を外して、段々とその現状が見えてくると、なかなか深刻な事態。
正直、寸法を頼りに引っ張り出すのはできるけど、潰れ方や潰れた部位によっては切れてしまったり、またはエンジン脱着をしないときちんと出ない場合がある、と。 ただしエンジン脱着をすれば費用もかさんでしまうし、日数も余計に掛かってしまいます。
エンジンルーム内のインサイドパネルとフレーム本体(フロントの左右)を念のために見積もりをしてみたら、なんと!? 右側フレーム(骨格)は既に製造中止で欠品。再生産の予定もナシ。 左フロントは国内在庫2本との回答。 駄目じゃん・・・。 必然的に現在のフレームを元に修正するという案に1択となってしまいました。 まああきらめもついて(笑)逆によかったかな?と。 ということで、フレームは修正の方向での作業が決定となりました。
まずは、邪魔な補記類を取り去った後に、寸法を測定しながら引っ張り出してゆきます。 (画像は既に引っ張り出してきている画像です) 元はもっとペチャンコでした。


これは補記類を外す前の状態です。 20センチ以上後退して、ラジエター周辺も挟まれて潰れてしまっています。

横から。

こっそり覗いた、タイベルカバーのガチャピンがカワイイですね。

結構出てきましたね!

左フレーム先端はこんなでした。 クシャクシャ・・・。

反対側も

運転席側エンジンルームを上からみたところ。
エンジンマウント手前でフレームがペチャンコになっていると思います。
画像にはありませんが、車体前方下にあるエンジンマウントはぶった切れて飛び出しており、縦に走るクロスメンバーも「くの字」にひしゃげて取付部が切れて、その衝撃のすごさを語っているようでした。

画像が多いので、続きは明日。
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- 2015/09/11(金) 00:59:35|
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