しばらく前から預かっていましたが、なかなか着手するタイミングがなく遅くなってしまいました。(すんまそ)
サーキットも走っているチューンドGTOですが、走行中にウエストゲート回りの配管が振動で?破れ、排気漏れ状態に。
その熱害で周辺にあるブレーキマスターとマスターシリンダーのプラスチックやハーネスも熔けてしまい、ブレーキも効かなくなってしまいました。 今回はその周辺部品の交換と、ついでにドライブシャフトブーツの交換での作業です。

既に部品取り車の方からブレーキマスターバックとシリンダーなどは外してありますが、こちらの車で再度順を追ってゆきます。
マスターバックはグローブボックス奥にありまして、整備解説書によるとダッシュボードも外しなさいね!と書いてありますが、とてもじゃないですがはずしてなんぞいられませんので、なんとかかんとか単品部品のみの取り外しで作業してゆきます。
グローブボックス奥には、左からブロワーモーターケース(エアーダンパー付き)、クーリングユニット(エバポレーター)、ヒーターケースが鎮座しています。 その奥にあるので直接はマスターバック取付ボルトにアクセスできません。 まずはブロワーモーターを外しますが、前準備で、ブロワーモーターケース固定ナット3個&エアーダンパーユニット、クーリングユニットケースボルト/ナット数本、ダッシュボード固定ボルト&ステー(助手席側のみでOK)を取り外し、ブロワーモーターケースが中で動かせる余裕を作ります。 パズルのようになっているので、中でヨイショコラショ!とグリグリやるとやっとこ出てきます。 この個体は助手席足元にナビ関係の配線やモジュールがたくさんあり、絡まりながらの作業でしたので3倍くらい大変だったように思います。(配線多すぎ)

摘出するとこんな感じ。

デカイのが入っています。 手前のエアーダンパーを事前に外しておかないと、ダッシュボードに引っかかって抜けてきません。

ケースが無くなると、その奥にコンニチハしています。
この4カ所のボルトとリンクのシャフトを抜けばマスターバックは外れます。
(ただし、事前にマスターバックからスターシリンダーを外しておくのが賢明です。) 外す際にスペースが狭くて難儀します。

マスターバックが抜けました。 取り外しがかなりキツイです。 これ無理だろ!位の突っ込み具合。 エンジンのベルトカバーが邪魔です。(なら外せよ!)笑。

ウエストゲートの配管が切れています。 元々ジャバラ形状でペラペラな造りなので、振動で切れたのでしょうね。
再溶接出来るような厚さではないので、新規に作り直したいと思います。(取り外し時に気が付きましたが、この配管の下側も切れてほぼプラプラでした。(外したらバラバラになってしまいました)


さて、この配管を修理しようにも、配管が30,5ミリ?とえらく細いパイプなので、そんな細いパイプは無いですよ~と困った状況。
いろいろ考えた結果、軽自動車のマフラーとか配管なんかが流用できるんじゃね?となり、ノギスを持って裏の部品取り車へGO!
車の下に寝ころんで計っていると、オオッ! 良いのがあるじゃんか?!

ホンダのアクティバンのマフラーのテールパイプが29ミリでU時に曲がっている箇所まであるよ! ラッキー!

で、切った張ったで作ってみました。(装着前に耐熱塗料で塗装しました)
見た目は悪いが(笑)、丈夫だからこれでいいっぺ。 そもそもウエストゲートに付けた状態で、狭い中すり合わせして仮溶接までして・・・・ってやっているので、綺麗に溶接なんぞできません。(言い訳) カーブも部材のパイプに比べてキツイんですよ。

サビてボロくなっていたボルトも交換。 スプリングワッシャーも入れておきます。


配管は終わったので、続いてブレーキの修理作業。
こちらは車体から取り外したマスターバックと部品取り車から持ってきた中古のマスターバック。
できるだけ低予算での修理なので、中古利用です。(新品は高いし、もう無いかも・・・)

右が取り外したマスターシリンダーとカップ。 左が用意した中古品。
右側のが、ハーネスも熱で溶けて、カップも熔けてしまっています。
なので、ASSYで交換します。 もちろん内部のマスターシリンダーキットは新品に交換します。


組み付け後、ブレーキフルードのエアー抜きをしつこい程に行って完了!
ブレーキの負圧ホース、および熱害周辺にあったクラッチ負圧ホースも後日交換します。(注文済み)
今度は右フロント内側のドライブシャフトブーツ。
見事にパックリ逝って、中のグリースを豪快にぶちまけていました。

チャッチャと外します。

右がNG、左が新品。 この作業しながらの撮影は結構大変。 お手手がグリースまみれなもんで、携帯がエラいことになっちゃうんですよ。

ステップ/フロントバンパーも組んでとりあえず作業完了。 残すはフロントのパワステラックの不具合もありますが、こちら本人とご相談のの上、今度どうするか検討中。
後日あらためて試乗して確認です。

狭くてなかなか大変な作業でした。 もうやんねーよ!(笑)
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- 2016/06/19(日) 09:53:52|
- 修理/整備
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| コメント:3
やらないと、言いつつ困っていたら助けてくれる素晴らしい社長です
さて二台目のGTOは、タイミングベルト プーリー パワステラック交換 クラッチレリーズフォーク交換しないといけない状態でして
ひとまず放置状態です(^_^;)
- 2016/06/21(火) 02:27:23 |
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- へきる #-
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ナガツマンさん>当方修理屋さんではないので、そんなに専門的な事はできないのですが、なぜだか?修理が入ってきます。 コラコラみんな! 何か勘違いしているよ。 ワシはエアロ屋さんであって、修理屋さんではないのだよ。 勘弁してくれたまえ。 な感じです。(爆)
へきるさん>私は修理屋ではないので、できたら修理屋さん(ディーラーさん)に持っていっていただきたいのですが、なぜだか?ウチに入ってきます。(困) あっちもこっちも入ってきても、私はそんなに守備範囲は広くはありません。 広いのは女性のストライクゾーンくらいです。(爆)
- 2016/06/21(火) 11:24:56 |
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- KAZE #-
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