画像は昔からあるガルウイング化するキットです。 たまたま在庫していた物です。
※ガルウイングとはカモメの翼を意味する物なので、正確には日本で広く言われているガルというのは、ガルウイングとは言わずに、正確にはランボドア(ランボルギーニタイプドア)や、シザースドア(はさみが開閉するイメージに似ているため)、またはバーティカルドア(垂直開閉ドア)と呼ばれています。 実は日本以外ではガルと言っても意味合いが違ってくるんですね。 このブログ上では日本での一般的なガルウイングドアとして掲載してあります。 
車両自体は先月の記事でコペンのATFとストレーナー交換で掲載した車両です。
実は事故修理が元の入庫された車両で、修理/加工作業等は既に終わっていましたが、オーナーさんに納車するまでは掲載はしない方向で話をしていたので、無事納車されましたので解禁としました。
上画像は事故にて破損してしまった状況。 右前を当ててしまい、ボンネット歪み、バンパー変形、ヘドライト割れ、コアサポート破損(コペンのラジエターコアサポートASSYは樹脂製なんで割れてしまいます)、フロントフェンダー先端変形他・・・となってしまいました。 事故そのものは比較的軽傷でしたので、修復にはさほど問題は無かったのですが、車体の色が問題。
非常に綺麗な発色で塗装されてますが、キャンディーピンクなんです。
しかも、当方で塗装したわけではないので、色データーもわからなければ、色のメーカーも分からない。 塗り回数やベース塗装のシルバーも不明。 これは困った・・・。
※キャンディーカラーとは、ザックリ言うと、下色のシルバーの上に、カラークリアを塗り重ねて、その上にトップコートのクリアーで仕上げる塗装方法です。 色味が透けて見えるので、キラキラした光は一番下に塗ったシルバーが抜けて見えるので、透明度が高く非常に綺麗に見えます。 反面、塗りムラが目立ったり、カラークリアのボケや色の違い、表面張力により引っ張られるので、パネルのフチに色が集まり濃くなる、塗装中にゴミや虫の混入、塗料のタレがあると、すべて一から塗り直し・・・と非常にリスクのある塗装方法だったりします。 もちろん、部分塗装は基本的に出来ないため、事故など起こすと全塗装になる確率もグンとあがります。 当方は基本的にキャンディー塗装は受け付けておりません。 本来は専用のキャンディーカラーという物もありますが、所有していませんし、キャンディーは塗り慣れていないので受けておりません。


とりあえずは、通常の板金の方向でここまでは作業は進んでいました。
借り組みまではOKです。
ここまでは・・・・。

事のキッカケは、オーナーさんが一緒に連れてきた友人の一言。
友人「この際だから、ガルやっちゃいなよ!」
(内心)おいおい、サラっと言うな!
オーナー「本当はね、以前の車の時からやってみたいとは思っていたんだけど、費用もかかるし、ハードルが高いからなぁ・・・。
KAZEさんできます?」
オイラ「・・・???ん? ええっ?! いやっ、まあっ・・・はははは、ははははは。」冷や汗。
で、施工する事となりました。(爆)
当方はコペンは整備を含めて、この車をイジるのははじめてなので、正直なーんも情報はしりません。
色々オーナーさんに話を聞いてみると、ガルに関しては、日本でコペンの事では有名なショップさんがあるらしく、オリジナルのガルキットを販売/施工もやっているそう。 造りは非常に良いらしいのですが、なかなかのお値段もするらしく、一大決心が必要なのだそうな。 (確かに、ガル加工は一般的に高額作業になりますからね)
今回の作業は、オーナーさんが車両保険に入っていたので、中古部品を使って修理をし、残りの費用でガル化をやってみようか?というのが話の発端でした。
で、下の画像。
画像は手持ちのガルキットです。
構造としては、通常の横開きのドアに縦回転の機構が加わるものです。
ドアをロックするストライカーとキャッチはノーマルのままですので、あくまでも一旦横に少し開いてから、上にドアが跳ね上がるという機構になります。 なので、横軸のヒンジと縦軸の回転軸が一体になった構造物(ヒンジ)となります。

イメージ的に手持ちのものをあてがってみたのですが、普通車用のヒンジなので、結構デカい。
軽自動車用というのもあるのか?無いのか?分かりませんが、無いなら無いで加工して作るしかないので、何とかしましょ。
それより回転軸からドア取り付け面までの距離の方が気になるなぁ・・・。 この距離が長くなるほどヒンジの距離が伸びるので、
ドア開閉の角度が広くなります。 ということはフロントフェンダーに余裕がないと、ドアが開かなくなってしまいます。

ですので、一応安く販売していた汎用のガルキットも購入してみました。
どちらか、少しでも回転軸からの距離が短いものを使いたかったからです。


ということで、コペン用にワンオフでガル加工をすることとなりました。

続く。
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- 2018/09/19(水) 10:23:44|
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